東京大学医科学研究所の歴史とミッション
東京大学医科学研究所は、今から約130年前にあたる1892年に北里柴三郎が設立した大日本私立衛生会附属伝染病研究所を前身としています。当初から病院を有し、研究成果を速やかに伝染病に苦しむ人々に届けること、臨床の知見を次の研究につなげることを大切にしてきました。約50年前に社会の衛生状態が改善されると、伝染病研究所は「医科学研究所」に改組され、感染症だけでなく、がん・腫瘍や免疫疾患の研究も行われるようになりました。現在では、ゲノム情報を用いた新しい医療、再生医療、分子標的治療、ワクチン療法など、世界中から集まった研究者たちが世界最高レベルの研究を展開しています。先端医療を開発し人々の健康に貢献すること、次世代の研究者を育成し未来に貢献すること。創立時からのミッションは、今も私たちに受け継がれています。
附属病院の概要
東京大学医科学研究所附属病院は、医科学研究所の前身・伝染病研究所設立の2年後、1894年に研究所附属医院として設置されました。国立では唯一の「研究所に附属」する病院として、先端医療を開発し提供する使命をもつ一方、地域住民の健康を守る一般病院としての機能も合わせもっています。
■病院の理念 |
---|
あたたかい全人的医療を実践する。 倫理性・科学性・安全性に基づいた、新治療法を開発する。 透明性を保ちつつ、患者の権利を最大限に尊重する。 |
■病院の方針 |
○診療を受ける方々に、最高水準の医療を提供する。 ○研究所内外からの提案を受入れ、先進的医療の開発を行う。 ○開発医療の教育を通し、次世代の人材を育成する。 |